重症ではない男性不妊症のカップルにおいて卵細胞質内精子注入法(ICSI)と媒精(cIVF)の産科および周産期転帰
今回、重症ではない男性不妊症のカップルにおいて卵細胞質内精子注入(ICSI)と媒精法(cIVF)の産科および周産期転帰を比較した報告をご紹介いたします。 Fertility and Sterility ”Obstetric and perinatal outcomes of intracytopl... 続きをみる
重症ではない男性不妊症のカップルにおいて卵細胞質内精子注入法(ICSI)と媒精(cIVF)の産科および周産期転帰
今回、重症ではない男性不妊症のカップルにおいて卵細胞質内精子注入(ICSI)と媒精法(cIVF)の産科および周産期転帰を比較した報告をご紹介いたします。 Fertility and Sterility ”Obstetric and perinatal outcomes of intracytopl... 続きをみる
自然胚移植周期の胚移植前日のプロゲステロン値が低いと妊娠率が低下する?
ホルモン補充周期での胚移植を行った場合、胚移植の前後の血清プロゲステロンレベルの重要性は十分に確立されています。しかし、自然周期での血清プロゲステロンレベルの重要性を分析した研究はありません。 Human Reproduction ”Low progesterone levels on the d... 続きをみる
女性の加齢に伴う異数性の増加は、妊娠の妨げとなることが知られています。胚の全染色体異数性の主な原因は、減数分裂のエラーであり、異数性は女性の年齢とともに指数関数的に増加し、45歳までに最大80%となると報告されています。 アメリカでは過去40年間で、父親の平均年齢は27.4歳から30.9歳に増加し... 続きをみる
コロナウイルス(SARS-CoV-2)患者の精液中のRNAの有無と精液所見
コロナウイルス(SARS-CoV-2)の精液に関する報告をご紹介いたします。 "Assessment of SARS-CoV-2 in human semen" 2019年12月、新しいタイプの肺炎が中華人民共和国湖北省武漢市で報告され、2020年2月に世界保健機関(WHO)によりコロナウイルス病... 続きをみる
卵の体外成熟(IVM)においてIVM培地にコエンザイムQ-10を加えると卵成熟率と減数分裂後異数率が改善する
卵の体外成熟(IVM)においてIVM培地にコエンザイムQ-10(CoQ10)を加えると高齢女性の卵成熟率と減数分裂後異数率が改善するのではないかという報告をご紹介いたします。 Fertility and Sterility ”Coenzyme Q10 supplementation of huma... 続きをみる
本日は人工授精の妊娠に影響する因子を調査した報告をご紹介いたします。 Human Reproduction ”Intrauterine insemination performance characteristics and post-processing total motile sperm c... 続きをみる
女性は35歳以降、生児獲得率の低下と流産率の上昇が起こります。34歳以降には胚の染色体の異数性が急激に増加するためです。したがって、卵巣刺激の主な目的は、複数個卵胞を発育させ正常胚を得る可能性を高めようとすることです。しかしながら、採卵数を増加させると、腹腔内出血、卵巣捻転、および卵巣過剰刺激症候... 続きをみる
クロミフェンは無排卵の方に使用されており、約75%で排卵が回復されると報告されております。しかし、妊娠するのはその半分ほどとされ、子宮内膜の発育、受容性、子宮頸管粘液および子宮血流に対するクロミフェンの抗エストロゲン効果が悪影響を与えるためかと考えられます。そのため、ゴナドトロピン注射にて卵巣刺激... 続きをみる
子宮内膜症は、生殖年齢の女性の5−10%ほど、不妊症女性の50%近くに合併しているといわれています。主な症状は、月経困難症、慢性骨盤痛、性交疼痛症などがあります。 妊娠は子宮内膜症に関連している上記の症状の改善につながる可能性がありますが、いくつかの研究では子宮内膜症が産科合併症のリスクを増悪させ... 続きをみる
精液のヒトパピローマイウルス(HPV)が精液所見やIVFの成績に影響する?
ヒトパピローマウイルス(HPV)は、男性と女性の両方でみられる一般的な性感染症の1つです。 200種類以上のHPVが確認されており、性器タイプは、高リスク(HR)および低リスク(LR)サブタイプに分類されます。 HR HPVタイプ(主に16および18)は、子宮頸癌の主な病因因子として報告されていま... 続きをみる
凍結胚移植由来の妊娠は新鮮胚移植と比較すると、低出生体重児、早産、在胎期間のわりに小さい赤ちゃん(SGA)、前置胎盤、および胎盤早期剥離の相対的リスクが低いと報告されています。しかし、凍結胚移植の有効性や安全性が、新鮮胚移植よりも優れていることを裏付ける臨床的証拠は現在ありません。 また、子宮内膜... 続きをみる
様々な理由で多くの女性の出産が遅れ、年齢が上がるにつれ、流産のリスクが高まります。年齢に関連した流産率の増加は、生殖補助医療でも報告されています。高齢化は、卵巣予備能として卵の数と質の低下と関連しています。 初回IVF / ICSI治療における妊娠転帰とAMHの低さの影響を明らかにすることを目的と... 続きをみる
流産を繰り返す原因として、内分泌障害、免疫学的、解剖学的、および遺伝的要因が考えられます。このうち甲状腺機能低下症の女性のほぼ4分の1が月経障害を合併し、母体の甲状腺機能は、正常胚および胎児の発達、特に神経発達にも重要と報告されています。 再発性流産女性の顕性または無症候性甲状腺機能低下症または甲... 続きをみる
原因不明不妊症を対象とした場合、卵巣刺激をした人工授精を行う際、注射でも内服でも妊娠率・多胎妊娠の発生は同じ
原因不明の不妊症は、不妊症カップルの30%ほどで診断されています。原因不明不妊症に対し、卵巣刺激を用いた人工授精が行われていることも多い。内服による刺激はゴナドトロピン療法と比較して、コストが安く、多胎妊娠のリスクが低いため、経口薬のクエン酸クロミフェンやレトロゾールは、よく使用されています。 た... 続きをみる
卵巣機能低下した方の採卵後高温期刺激は単一周期あたりの正倍数性胚盤胞の獲得を増加させる可能性あり
卵巣機能低下症例に対し、同じ周期に二回の刺激(DuoStim)を行う報告があります。 短期間で収集される卵母細胞の数を最大化することを目的に卵胞期刺激が終了してから5日後に高温期刺激を行い、1回の周期で2回目の採卵を行うことができます。 今回DuoStim群と従来の卵胞刺激の成績を比較した報告をご... 続きをみる
Greenwood and Moranらにより慢性子宮内膜炎(CE)は、一般的に無症候性または異常な子宮出血、骨盤痛、異常な帯下などの漠然とした症状を伴う慢性感染症とされています。不妊女性ではCEが非常に多いが、典型的な臨床症状または超音波症状を示さないため、CEの診断は困難とされています。 CE... 続きをみる
コンパクションまでの時間と栄養外胚葉の質は、正倍数性胚盤胞移植後の出生の予測因子である:多施設共同研究
胚の形態学的評価は今まで静的評価のように、1日1回観察し胚の評価を行っていました。静的形態評価は染色体異数性とわずかに関連しているだけでありますが、タイムラプス顕微鏡の導入により胚の形態動態パターンを動的評価することで着床率の上昇を試みています。 異数性の着床前遺伝子検査(PGT-A)の目的は、異... 続きをみる
NGS(次世代シーケンシング)によるPGT-Aが有効か?(40歳以下)
胚異数性の発生率が35歳未満では30%ー50%であるが、42歳以上では80%に増加しますが、正倍数性胚を移植すると、母体の年齢に関係なく着床率は変わらないと報告されています。実際、2016年の米国IVFデータは、染色体異数性(PGT-A)の着床前遺伝子検査後の凍結融解正倍数体胚移植において、年齢が... 続きをみる
プロゲステロン投与日から胚移植までの子宮内膜の変化が妊娠率に影響する?
子宮内膜の厚さは明らかなメカニズムが解明されていませんが、体外受精際、子宮内膜が薄いと妊娠に悪影響を与えるという報告が多いです。 この子宮内膜の厚さが子宮内膜の胚受容性を表している可能性があります。 hCGまたはプロゲステロン投与後の子宮内膜の厚さの変化についてはほとんど知られていません。 今回ご... 続きをみる
プロゲステロン注射を使用したホルモン補充療法において胚移植当日のプロゲステロン濃度は成績に影響する
凍結胚移植を行う際、排卵周期で胚移植する方法と、エストロゲン(E)・プロゲステロン(P)使用したホルモン補充周期があります。 ホルモン補充方法も、主にエストロゲンの貼り薬や飲み薬があり、Pには注射・飲み薬・腟剤があります。 凍結胚盤胞移植(FET)当日のP濃度は、高すぎても低すぎても成績が落ちると... 続きをみる
採卵時に卵胞を穿刺し卵が確認できなかった場合、卵胞内を培養液で洗浄し卵を獲得することがあります。 洗浄の圧により、卵胞壁の早期破裂を引き起こし、卵の損傷を引き起こす可能性があります。また圧が卵の生理学的機能を変化させる可能性も報告されています。 今回この洗浄で得られた卵について検討された報告をご紹... 続きをみる
内服のGnRHアンタゴニストであるレゴリックスの保険適応として子宮筋腫の諸症状があります。レゴリックスは下垂体前葉のGnRH受容体を競合的に阻害するため、LHとFSHの分泌が直接阻害されます。LHを抑制することで、体外受精の排卵抑制効果にも注目されています。 今回、子宮筋腫関連疼痛を経験している患... 続きをみる
精液の凍結保存は、さまざまな細胞レベルで損傷を引き起こすと報告されており、精子の長期凍結保存において、運動精子に損傷を与える可能性があります。 提供精子を用いて凍結保存の影響を検討している報告をご紹介いたします。 2019年10月 Fertility and Sterilty ”Long-term... 続きをみる
多くの要因が胚の発育に影響を及ぼしますが、研究室の劣悪な空気環境が受精率、胚盤胞発育、着床、妊娠および出生率の低下と関連しており、空気ろ過装置、特に揮発性有機化合物(VOC)除去装置を使用すると、結果が改善されることが報告されています。 また、PM、二酸化窒素(NO2)、一酸化炭素(CO)、VOC... 続きをみる
女性の年齢上昇は、胚の異数性増加のリスクは事実でありますが、体外受精における外因性ゴナドトロピンを使用した卵胞刺激が減数分裂のエラーを高めるかどうかは確かではありません。 着床前遺伝子検査を行い、低、中、または高用量のゴナドトロピン療法を受けた4,034胚を評価し、正常胚や妊娠率の違いがあるか調べ... 続きをみる
本日は”凍結胚移植において子宮内膜の厚さは、出生体重に影響するのではないか”という報告をご紹介します。 2019年9月 Human Reproduction ”Effect of endometrial thickness on birthweight in frozen embryo trans... 続きをみる
生殖医療において、胚の選択は治療成績を上昇させるうえで最も重要であります。初期胚より胚盤胞移植を選択したり、新鮮胚移植より凍結胚移植を選択することで卵巣刺激により生じるホルモン環境の変化による有害な子宮内膜の影響を回避することで妊娠率を上昇させたりしています。 胚の発生に関して、発生遅延は胚の質の... 続きをみる
1PN由来の胚盤胞は2PN由来と成績、新生児の経過も変わらない
今回、前核が1個の(1PN)由来胚について調査した報告をご紹介いたします。 2019年9月 Fertility and Sterilty "Obstetrical and neonatal outcomes after transfer of cleavage-stage and blastocy... 続きをみる
精子DNAの断片化は胚発生・着床・流産に関係するかもしれない
過去数十年でいくつかの研究で精液の質が低下傾向が示されており、妊娠に影響があるのではないかといわれています。 今回ご紹介する報告は以前にもご紹介した精子DNA 断片化指数検査(SDF)についての報告です。 以前ご紹介した報告は精子DNAの断片化が流産と関連しているのではないかと報告されていました。... 続きをみる
PCO患者さんの凍結胚移植はホルモン補充周期よりレトロゾール使用した方がよい可能性あり
凍結胚移植を行う際、エストロゲン製剤を使用したキャンセルの少ないホルモン補充周期と、薬剤をあまり使用しない排卵周期があります。 ホルモン補充周期は計画が容易であるため、利便性が向上しますが、高価であり、血栓塞栓性などの副作用のリスクが高くなる可能性があります。妊娠が確立すると薬剤は、胎盤が形成され... 続きをみる
着床前遺伝子検査(PGT)の使用は急速に増加しており、米国のPGTの割合は、2005年の全サイクルの4%から2015年には22%に増加しました。2015年だけで、米国で実施された26,201件、8529人が出生していると報告されております。 PGTを行った妊娠に関する母体および新生児転帰の調査はほ... 続きをみる
通常ICSIの受精率は約70%と推定されており、全受精障害(TFF)はICSIの3%〜5%で発生するといわれています。TFFの主な原因は、精子または卵子因子に関連している可能性のある卵活性化障害(OAD)に起因します。 卵の活性化は、受精に不可欠です。卵活性化は精子卵活性化因子であるホスホリパーゼ... 続きをみる
hCG・GnRHaどちらでtriggerしても正倍数率は変わらない
採卵する際、卵の成熟を促すため採卵の前々日にtriggerを行いますが、hCGで行う方法や、OHSSを回避するためGnRHaで行う方法があります。このtriggerの方法で胚の正倍数性が変わるか調査した報告をご紹介いたします。 "Euploidy rates between cycles trig... 続きをみる
hCGを子宮内投与すると妊娠率が上がるのではないという報告はむかしからありますが、今回hCG子宮内投与により妊娠率が上昇すか調査したmeta-analysisをご紹介いたします。 2019年7月 Fertility and Sterilty ”Intrauterine injection of h... 続きをみる
本日は抗ミュラー管ホルモン(AMH)とFSHの値により生児獲得を予測できるか調べた報告をご紹介いたします。 2019年7月 Fertility and Sterilty “Low antimüllerian hormone (AMH) is associated with decreased li... 続きをみる
不育症の原因検索は女性側に行われることが多いですが、今回ご紹介する報告は男性側に焦点をあてています。 2019年7月 Fertility and Sterilty " Sperm DNA fragmentation and recurrent pregnancy loss: a systemati... 続きをみる
米国では睡眠障害の罹患率が増加しています。 1985年以来、睡眠時間が1日6時間未満である成人は31%と増加しており、24%は睡眠障害を訴えています。睡眠障害は男性よりも女性に多くみられ、女性は男性よりも眠りにくく、睡眠の質が悪い傾向があるということです。睡眠時間は、心臓病、肥満、糖尿病、全死亡率... 続きをみる
提供卵を採卵する際、排卵抑制剤はアンタゴニストとMPAどちらがよいか?
採卵を行う際、排卵すると卵を獲得できなくなる可能性が高いため、排卵しないようにLH サージを抑制させる方法があります。GnRHアンタゴニストは内因性LHサージを抑制し、GnRHアゴニストにより卵成熟を誘導することで、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のリスクを低下させ成熟卵(MII)を回収することがで... 続きをみる
生殖補助医療(ART)治療中の多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の胚は染色体異常胚の危険性が上昇する可能性がある
本日は”PCOS患者さんの胚は染色体異常胚の危険性が上昇する可能性がある。”という報告をご紹介いたします。 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、生殖年齢の女性によく見られる内分泌障害で、生殖年齢の女性の6〜25%が罹患しています。 PCOSは、無排卵、アンドロゲン過剰、多嚢胞性卵巣、多毛などをみるこ... 続きをみる
流産は約20%ほどに発生すると報告されています。流産は、出血、感染症、外科的治療に伴う合併症、さらには不安、鬱病、心的外傷後ストレス障害などの重大な心理的危害を引き起こす可能性があります。 卵巣の黄体により産生されるプロゲステロンは、胚の着床に必要であり、妊娠に不可欠なホルモンであります。胚が子宮... 続きをみる
若い女性の単一遺伝子性疾患に対する着床前遺伝子検査における異数性スクリーニングの役割
着床前診断は、重篤な遺伝疾患を対象とするPGT-Mと染色体の数的異常を調べるPGT-Aがあります。 染色体異常は妊娠初期流産の最も多い原因であり、自然流産の50%以上を占めると報告されています。さらに、異数性は、体外受精の着床不全の主な原因の1つであることがわかっております。 また異数性は、年齢が... 続きをみる
経時的形態動態と使用済み胚培養培地の酸化状態を組み合わせた新しい非侵襲的胚選択アルゴリズム
みなさんこんにちは 今回 ”経時的形態動態と使用済み胚培養培地の酸化状態を組み合わせた新しい非侵襲的胚選択法” を示した報告をご紹介します。 2019年5月 Fertility and Sterilty ”Novel noninvasive embryo selection algorithm c... 続きをみる
みなさんこんにちは 今回 ”胚培養液をラマン分光法により分析することで胚の正倍数性を迅速に低侵襲、低価格で予測できるのではないか” という報告をご紹介します。 2019年4月 Fertility and Sterilty ”Raman profiling of embryo culture med... 続きをみる
二本鎖精子DNA損傷は胚発育遅延の原因であり、着床率を低下させる
本日は "二本鎖精子DNA損傷は胚発育遅延の原因であり、着床率を低下させる" のではないかという報告をご紹介いたします。 2019年4月 Fertility and Sterilty ”Double-stranded sperm DNA damage is a cause of delay in ... 続きをみる
こんにちは 本日は”洗浄前運動精子数では人工授精の成功を予測できない”という報告をご紹介します。 2019年4月 Fertility and Sterilty ”Prewash total motile count is a poor predictor of live birth in intr... 続きをみる
以前にもご紹介したように子宮内膜をスクラッチすると妊娠率が上昇する可能性があるという報告は多くあります。 しかし、2019年1月 Hum Reprodで”胚移植が1,2回目では妊娠率が変わらないのではないか”と報告されています。 今回も"初回胚移植では効果がないのではないか”という報告をご紹介いた... 続きをみる
子宮鏡検査にトラマドールを使用することで疼痛を緩和できた報告
こんにちは 本日は ”子宮鏡検査にトラマドールを使用することで疼痛緩和に有効であった”という報告をご紹介いたします。 2019年3月 Fertility and Sterilty Efficacy and safety of tramadol in pain relief during diagn... 続きをみる
みなさんこんにちは 本日は”多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の方にアロマターゼ阻害薬(レトロゾールなど)とクエン酸クロミフェン(クロミットなど)を併用することで排卵率上昇する”という報告をご紹介いたします。 2019年3月 Fertility and Sterilty ”A randomized c... 続きをみる
卵巣刺激に反応の悪いpoor responderに対する刺激法について
ESHRE(ヨーロッパ生殖医学会)が体外受精の卵巣刺激におけるガイドラインの指針案を発表しています。 本日は”poor responderに対する刺激法”ご紹介致します。 ①GnRHアンタゴニスト法 vs GnRHアゴニスト法 544人を含むメタアナリシスでは、poor respondersに対し... 続きをみる
ESHRE(ヨーロッパ生殖医学会)が体外受精の卵巣刺激におけるガイドラインの指針案を発表しています。 本日は”卵巣刺激に正常に反応する方の刺激法”ご紹介致します。 ①GnRHアゴニスト法とGnRHアンタゴニスト法 2017年のメタアナリシスにてGnRHアゴニスト法とGnRHアンタゴニスト法を比較す... 続きをみる
ESHRE(ヨーロッパ生殖医学会)が体外受精の卵巣刺激におけるガイドラインの指針案を発表しています。 本日は”卵巣の反応が良い方に対する卵巣刺激”ご紹介致します。 ①GnRHアンタゴニスト対GnRHアゴニスト PCOでない卵巣機能のよい女性に関するメタアナリシスはなく、2017年のPCOを含んだR... 続きをみる
ESHRE(ヨーロッパ生殖医学会)が体外受精の卵巣刺激におけるガイドラインの指針案を発表しています。 本日は”体外受精開始前の処置について”ご紹介致します。 ①エストロゲンでの前処置 GnRHアンタゴニストプロトコールにおいて、卵巣刺激前にエストロゲンで前処理することは、おそらく有効性と安全性を改... 続きをみる
ESHRE(ヨーロッパ生殖医学会)が体外受精の卵巣刺激におけるガイドラインの指針案を発表しています。 本日は卵巣刺激に対する反応を予測する因子について書かれていましたので簡単にご紹介致します。 ・AFC (Antral Follicle Count) 胞状卵胞数単独による卵巣反応の予測は信頼できる... 続きをみる
一般的に胚培養は酸素濃度5%で行われます。体外受精が行われた最初の頃は、酸素濃度は大気圧の20%で行われていました。しかしながら、哺乳類の卵管の生理的酸素濃度は5〜8.7%と報告されており、胚発生に対する低酸素(5%)の有益な効果を示されています。 ヒトの胚は桑実胚期、3.5日目付近で子宮腔に到達... 続きをみる
本日は父親の葉酸摂取が、胎児の成長に影響するかもしれないという報告をご紹介いたします。 2019年2月 Fertility and Sterilty "Does the father matter? The association between the periconceptional pate... 続きをみる
本日は ”着床前診断を行いモザイク胚と診断された胚しかない方は、その後の選択肢をどうしているか” を調査した報告をご紹介いたします。 2019年1月 Fertility and Sterilty ”What are patients doing with their mosaic embryos?... 続きをみる
凍結胚移植における培養時間(3日目の初期胚、5日目、6日目の胚盤胞)と出生体重の関係
こんにちは 本日は”胚の凍結時期により出生体重が変わるのではないか”という報告をご紹介いたします。 2019年1月 Fertility and Sterilty "Effect of in vitro culture period on birth weight after vitrified-w... 続きをみる
こんにちは 本日は ”媒精後の卵と精子の培養時間を短時間とした場合でも治療成績は変わらない” という報告をご紹介いたします。 2019年1月 Hum Reprod ”A randomized triple blind controlled trial comparing the live birt... 続きをみる
子宮内膜をスクラッチすると妊娠率が上昇する可能性があるという報告は多くあります。 子宮内膜をスクラッチで妊娠率が上昇するメカニズムは不明ですが、 子宮内膜の脱落膜化が誘発され、胚への感受性が高まる可能性 サイトカインおよび成長因子の分泌を含む創傷治癒を誘発し胚移植に有利に働く可能性 子宮内膜の成熟... 続きをみる
みなさんこんにちは 本日は採卵後5日目で発育の遅い胚について新鮮胚移植をするか凍結して胚移植をした方が良いか検討した報告をご紹介いたします。 Hum Reprod. 2019 1月 ”Fresh transfer of Day 5 slow-growing embryos versus defer... 続きをみる
みなさんこんにちは 本日は以前よりいわれている体外受精中に成長ホルモンを投与すると成績が改善するという新しい報告をご紹介いたします。 2018年12月 Fertility and Sterilty "Growth hormone during in vitro fertilization in o... 続きをみる
こんにちは 一般的に胚を融解したあとは3時間ほど培養し胚移植するのですが、 この報告は凍結胚移植時の融解後の培養を「1時間」、「18時間」とし着床率を比較した前向き試験です。 2018年12月 Fertility and Sterilty “Impact of post-warming cultu... 続きをみる
みなさんこんにちは 本日はスマートフォンを使用し自宅でできる精液検査のスクリーニングの精度は高いという報告です。 2018年12月 Fertility and Steriltyに発表された "Home sperm testing device versus laboratory sperm qua... 続きをみる
反復流産を経験されている方の中で卵嚢機能低下している方の胚盤胞は異数性が多い
こんにちは 本日は少し前の論文になりますが、 反復流産を経験されている方の中で卵巣機能低下している方の胚盤胞は異数性が多いという報告をご紹介いたします。 ”Higher rates of aneuploidy in blastocysts and higher risk of no embryo ... 続きをみる
早発卵巣不全(POI; primary ovarian insufficiency)について
本日は早発卵巣不全:POIについてまとめた報告をご紹介いたします。 Prz Menopauzalny. 2018 Sep ”Reproduction in premature ovarian insufficiency patients – from latest studies to thera... 続きをみる
こんにちは 本日は反復着床不全の治療についての報告をご紹介します。 Biomed Pharmacother. 2018 "Immunomodulatory effects of hydroxychloroquine on Th1/Th2 balance in women with repeate... 続きをみる
みなさんこんにちは 本日は卵巣刺激することで染色体の異常胚が増えるか検討した報告になります。 Hum Reprod. 2018 10月 " Dosage of exogenous gonadotropins is not associated with blastocyst aneuploidy... 続きをみる
こんにちは 本日は子宮内膜の厚さと体外受精の妊娠率を検討した報告をご紹介いたします。 Hum Reprod. 2018 10月 "The impact of a thin endometrial lining on fresh and frozen–thaw IVF outcomes: an a... 続きをみる
FSHで卵巣刺激してもクロミフェンと妊娠率も多胎率も変わらない
排卵誘発剤を使用した人工授精(IUI)は、自然周期でのIUIと比べ妊娠率が上昇するが、多胎妊娠の可能性が増加します。2007年に発表されたCochraneのレビューによると、クエン酸塩クロミフェン(CC)よりFSHで排卵誘発した方が妊娠率は上昇し、双胎率は変わらなかったと報告しています。しかし、F... 続きをみる
卵巣機能が悪い方は、ビタミンDレベルとAMH・FSHの関連はなさそう
こんにちは 今回、卵巣機能が悪い方はこのビタミンDと卵巣予備能を示すAMH・FSHの値が関連しないという報告です。 2018年9月 Fertility and Steriltyに発表された "Vitamin D levels are not associated with ovarian rese... 続きをみる
こんにちは 本日は子宮内膜スクラッチについての報告をご紹介いたします。 子宮内膜スクラッチはIVFの子宮内膜の感受性を増強し妊娠率を上昇をねらう麻酔を必要としない処置です。子宮内膜を傷つけることでサイトカインおよび増殖因子の放出によって局所的な急性炎症を引き起こし、着床のプロセスを促進すると報告さ... 続きをみる
こんにちは 本日は今までも報告がたくさんありますが、ホルモン補充周期と自然周期を比較した報告になります。 凍結胚移植を行う方法としてホルモン補充周期と自然周期があります。この移植の方法により妊娠率、生児獲得率が異なるという報告や変わらないという報告があります。 今回の報告は 2018年9月 Fer... 続きをみる
こんにちは 今回は「採卵個数が増えるほど累積生児獲得率が増加する」いう報告が発表されましたのでご紹介いたします。 いままでの報告によると「採卵個数は10−15個で生児獲得率が頭打ちになり、それ以上であれば卵巣過剰刺激症候群のリスクが増えるだけ」というのが一般的でした。 しかし、2018年9月に F... 続きをみる
こんにちは 本日は胚移植する際、なかなか妊娠しない場合は2個胚移植することもあるかもしれません。しかしながら単一胚移植(SET)は、二個胚移植(DET)と比較した場合、多胎率を減らすIVFの推奨されたアプローチです。 また、胚盤胞期に複数の最高品質の胚(TQE)が利用可能である場合、女性の年齢にか... 続きをみる
極体生検による染色体スクリーニング検査は1年間の累積妊娠率を上昇させるか?
こんにちは 本日は極体の染色体を調べることで1年間の累積妊娠率が上昇するか調べた報告をご紹介いたします。 2018年9月 Human Reproductionから報告された “Preimplantation genetic testing for aneuploidy by microarray ... 続きをみる
みなさんこんにちは 本日は 胚培養を採卵後(受精後)7日目までおこなうようが良いか調べた報告です。 Fertility and sterility 2018 6月 "Should extended blastocyst culture include Day 7?" をご紹介します。 まず、基本的... 続きをみる
こんにちは 現在全胚凍結し、凍結胚移植を行っている施設が多いと思いますが、本日ご紹介する報告は、誘発剤に中等度もしくは低反応である方は新鮮胚移植の方が妊娠率、生児獲得率が良いという報告です。 Fertility and sterility 2018 "Freezing of all embryos... 続きをみる
みなさんこんにちは 本日は PCOS患者さんの1親等(両親、姉妹、兄弟)において代謝障害の有病率が上がるのではないかという報告です。 2018年のFertility and Sterility “Metabolic syndrome, hypertension, and hyperlipidemi... 続きをみる
コンパクションの時期に空胞を認めた場合、胚盤胞率、妊娠率、生児獲得率の低下する?
こんにちは 今回ご紹介する報告は “コンパクションの時期に空胞を認めた場合、胚盤胞率、妊娠率、生児獲得率の低下する可能性があるかもしれない。“ というものです。 Fertil Steril. 2018年6月に発表された “Good-quality blastocysts derived from ... 続きをみる
こんにちは 本日は凍結胚移植と新鮮胚移植のどちらがよいか調べた報告になります。 日本では卵巣過剰刺激症候群などの合併症を考え凍結胚移植を行うことが多いですが、胚盤胞になりづらい症例や高齢などであれば新鮮胚移植も考慮されます。 2018年 The New England Journal of Med... 続きをみる
こんにちは 今回は一般不妊検査のひとつである子宮卵管造影検査についての報告をご紹介いたします。 子宮卵管造影検査は、子宮内に造影剤を入れ、子宮の形態と卵管のつまりや形状、骨盤内癒着を観察する重要な検査です。 この造影剤には、油性と水性の造影剤があり、それぞれメリット、デメリットがあります。 油性は... 続きをみる
こんにちは 本日は慢性子宮内膜炎(CE)についての報告をご紹介いたします。 “Effects of chronic endometritis therapy on in vitro fertilization outcome in women with repeated implantation ... 続きをみる
みなさん こんにちは 本日は葉酸についての報告をご紹介いたします。 妊娠前に葉酸を摂取することで、新生児の神経管閉鎖障害の発症のリスクを減少させることはすでに知られています。しかし、葉酸摂取で妊娠しやすくなるかについてはあまり報告がありません。 今回 Folic acid supplementat... 続きをみる
閉経年齢は年齢、BMI、喫煙期間、妊娠歴などが影響すると言われています。しかし、AMHについては様々な報告があります。 今回信頼性のある前向き研究で、AMH値と45歳までの閉経と関係しているか調査した2018年6月のHuman reproductionで発表された報告をご紹介いたします。 ”Ant... 続きをみる
こんにちは 本日は2018年の6月 Human Reproductionから報告された “Follicle growth and endocrine dynamics in women with spontaneous luteinized unruptured follicles versus ... 続きをみる
ホルモン補充周期で胚移植を行う際、エストロゲンの投与期間で生児獲得率が変わる
こんにちは 本日は Prolonged estrogen (E2) treatment prior to frozen-blastocyst transfer decreases the live birth rate 2018年5月に発表されたフランスの報告をご紹介します。 胚移植の方法として ... 続きをみる
こんにちは 本日はレスベラトロールについてご紹介します。 赤ワインから見つかったレスベラトロールは、抗酸化作用、エストロゲン様作用、抗炎症作用、抗腫瘍作用など様々な生理作用の存在が知られています。 不妊治療においては、内服することで卵子の質を改善する可能性が知られています。 今回このレスベラトロー... 続きをみる
こんにちは 本日アンタゴニストの適正な投与開始時期について検討した報告になります。 “Cycle day, estrogen level, and lead follicle size: analysis of 27,790 in vitro fertilization cycles to det... 続きをみる
第18回日本抗加齢医学会総会の”EDなんて恐くない”を聞いてまいりました。 一部ご紹介いたします。 EDとはErectile Dysfunctionの略で、勃起障害と訳されています。満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか,または(and/or)維持できない状態が持続または(or)再発するこ... 続きをみる
こんにちは 本日は卵巣刺激周期における卵胞期後期のプロゲステロン上昇についての報告を紹介したいと思います。 “Premature progesterone elevation in controlled ovarian stimulation: to make a long story short... 続きをみる
こんにちは。 本日はFertility and Sterility Vol. 109, No. 3, March 2018にある "Male sleep duration and fecundability in a North American preconception cohort stud... 続きをみる
よろしくお願いします。 このブログでは不妊治療に関連する情報を提供していきたいと思います。