アンタゴニストの適正な投与開始時期

こんにちは


本日アンタゴニストの適正な投与開始時期について検討した報告になります。


Cycle day, estrogen level, and lead follicle size: analysis of 27,790 in vitro fertilization cycles to determine optimal start criteria for gonadotropin-releasing hormone antagonist
をご紹介します。



体外受精を行う際、卵を多数発育させるために卵巣刺激を行います。しかし、刺激によりエストロゲンが上昇すると採卵する前に排卵してしまいますので、アンタゴニストという薬剤で排卵を抑制して採卵できるようにします。(アンタゴニスト法)
このアンタゴニストは、卵巣過剰刺激中の早期LHサージを阻害する新規な方法として、1990年代に導入されました。それまでは自然周期やアゴニストという鼻のスプレーなどで排卵を止めて採卵していました。


アンタゴニスト開始日を固定した方法(刺激開始何日目に開始する)や、卵胞径が14mmになったら開始するなどflexibleに決める方法などがあります。


卵巣刺激中のアンタゴニストの理想的なタイミングを決定するためのさらなる研究が必要であると、インパクトファクターの高い米国生殖医療学会およびコクランのレビューは結論付けています。


そこでこの報告は、27,000回以上の卵巣刺激を調査した大規模多施設データベースを用いて検討しています。


結果として、アンタゴニスト開始時期は治療周期日、エストラジオール値、卵胞の大きさが、妊娠の独立した因子であることが明らかとなりました。


エストロゲンレベル 500〜599pg / mLでアンタゴニスト開始すれば臨床妊娠率が最高でした。 しかしながら、エストロゲンレベルが300pg / mL未満または1,100pg / mLを超えてアンタゴニストを開始した場合に臨床妊娠率は有意に減少しました。


こればエストロゲンが低いと子宮内膜が育たず着床を妨げるのではないか?や卵胞形成に関係する細胞分裂に影響するのではないか?またエストロゲンが高いと子宮内膜の受容性の低下または卵の過熟するのではないか?と考察しています。


まとめますと
新鮮胚移植する場合は、いままでどおりアンタゴニスト開始日を固定した方法や卵胞径をみながらアンタゴニスト開始することだけではなくエストロゲン濃度も大事ですよという報告でした。(エストロゲンレベルが300pg / mL未満または1,100pg / mLを超えてアンタゴニストを開始するのを避けたほうがよい


もちろんこの報告が全て正しいかどうかはわかりませんのでランダム化比較試験が必要です。

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