2021年7月のブログ記事

  • POSEIDON基準を用いて分類した累積妊娠率

    体外受精を行う際、年齢や卵巣予備能により薬剤の量を決めたり採卵数を予想したりします。 POSEIDON基準は年齢と卵巣予備能を組み合わせて分類しています。 女性の年齢は、卵の異数性との関連があり、AFCやAMHなど卵巣予備能検査は卵巣刺激の反応性・採卵数を予測します。卵が獲得できればそれだけ胚移植... 続きをみる

  • 初回体外受精に子宮内膜スクラッチをしても妊娠率改善しない

    体外受精の英国の出生率(LBR)は約27%であり、世界的に成功率が近年減少しています。妊娠率を上昇させようと、さまざまことが行われています。その一つに子宮内膜スクラッチがあります。子宮内膜スクラッチは炎症性メディエーターの放出や膜の安定性に関与する子宮内膜遺伝子の調節など、子宮内膜の血管新生の誘導... 続きをみる

  • 排卵誘発剤と乳がんのリスク

    排卵誘発剤は性腺ホルモンレベルの急速な上昇に伴い、エストロゲン感受性組織、特に乳房組織にこの薬剤の直接的および間接的な影響、乳がんリスクに対する直接的および間接的な影響は不明であり、臨床的にも非常に重要です。 乳がんは女性の8人に1人が罹患しています。未産は乳がんの危険因子ですが、エストロゲンとプ... 続きをみる

  • 新規組換えヒトFSHを使用した報告

    現在日本で使用されている遺伝子組換えヒト卵胞刺激ホルモン製剤は、チャイニーズハムスター卵巣細胞株に由来します。今回ヒト由来の宿主細胞株で発現する新規組換えヒトFSHであるフォリトロピンデルタについての報告がありましたのでご紹介いたします。 Fertility and Sterility Vol. ... 続きをみる