多嚢胞性卵巣症候群 (PCOS)の方で抗ミュラー管ホルモン(AMH)が高値であれば、FSH注射の反応が悪くなる可能性があるという報告をご紹介いたします。 Huang et al. Reproductive Biology and Endocrinology (2023) 21:121 多嚢胞性卵... 続きをみる
体外受精のブログ記事
体外受精(ムラゴンブログ全体)-
-
低グレード胚盤胞でも、妊娠すれば流産や周産期転帰などは良好胚と変わらない
低グレード胚盤胞でも、妊娠すれば流産や周産期転帰などは良好胚と変わらないという報告をご紹介いたします。 Human Reproduction, 2023, 38(12), 2391–2399 低グレード胚盤胞は、妊娠率は低いものの出産につながる可能性はあります。低グレード胚盤胞移植後の臨床転帰につ... 続きをみる
-
HRTでプロゲステロン低下症例にて、坐薬補充にて妊娠率の低下を防ぐ
ホルモン補充療法凍結胚移植(HRT-FET)において、移植前のプロゲステロン値が低いと妊娠率も低くなる可能性があります。そのため、移植前のプロゲステロン値が低い方に坐薬でのプロゲステロンを追加した場合、妊娠率が変化するか検討した報告をご紹介いたします。 Human Reproduction, Vo... 続きをみる
-
卵巣機能低下症例で正倍数性胚盤胞を1 つでも獲得できる可能性を検討した報告をご紹介いたします。 Fertility and Sterility® Vol. 120, No. 3, PT. 2, September 2023 0015-0282 卵巣機能低下(POR)を定めた基準が以下の2つあります... 続きをみる
-
異数性着床前遺伝子検査(PGT-A)は、胚の着床する部分である栄養外胚葉の細胞を5−10個ほど採取し異数性の有無を調べます。しかし、胚に侵襲を伴うものであり、胚生検のリスク、手技によっては着床に影響する可能性もあります。ここで2013年Paliniらが、胚生検の代わりに胚の使用済み培養培地から遺... 続きをみる
-
"poor responder"において卵巣刺激を変更する必要があるか?
注射に対する卵巣の反応が悪い"poor responder"においてどういう卵巣刺激のプロトコールが最適であるか、また、初回採卵後、次の刺激は他のプロトコールに変更することにより良い結果につながるかどうかはわかりません。卵巣刺激・排卵抑制のため、さまざま薬剤がありますが、ゴナドトロピン放出ホルモ... 続きをみる
-
ヒトパピローマウイルスが胚の動態や妊娠率に影響するか検討した報告をご紹介いたします。 Reproductive Biology and Endocrinology (2023) 21:39 ヒトパピローマウイルス (HPV) 感染は、性的に活発な男女の半数が罹患する可能性がある性感染症です。 2... 続きをみる
-
自然排卵周期の胚移植決定で、LHのみを指標にすると排卵日推定がずれる可能性あり
排卵日により胚移植を決定する際、LHを指標にすると、胚移植の最適なタイミングを外す可能性があるのではないかという報告をご紹介いたします。 Reproductive Biology and Endocrinology 2023 21:47 凍結胚移植(FET)において、排卵日により胚移植日を決定す... 続きをみる
-
SARS-CoV-2 に対するワクチン接種またはワクチンの種類が、生殖補助医療における卵巣機能に影響を与えるかどうかを評価した報告をご紹介いたします。 Fertility and Sterility® Vol. 119, No. 4, April 2023 Pages 618-623 この報告をだ... 続きをみる
-
染色体異数性は、胚発生不全および反復性流産の最も一般的な原因です。 胚盤胞の細胞を採取し、染色体を調べる研究所において正倍数性胚盤胞率に差が出るかを検討した報告がありますので、ご紹介いたします。 Fertility and Sterility® Vol. 119, No. 1, January 2... 続きをみる
-
-
体外受精-胚移植に対する睡眠の影響を調査した前向き研究が発表されていましたのでご紹介いたします。 Fertility and Sterility Volume 119, Issue 1, January 2023, Pages 47-55 睡眠に関する報告は様々あり、 K.A. Michelsらに... 続きをみる
-
今回は腺筋症についてご紹介いたします。 ②子宮腺筋症 子宮腺筋症とは、子宮筋層への子宮内膜の浸潤を特徴とする非腫瘍性の良性子宮疾患です。 実際、異所性子内膜腺・間質は、子宮筋組織内に見られ、肥厚性・過形成性の子宮筋層に囲まれています。一般的に後壁が多いと報告されています。子宮腺筋症病変が限局的に増... 続きをみる
-
今回、子宮筋腫と腺筋症に関する報告がありましたのでご紹介いたします。 BioMed Research International Article ID 5926470 妊娠の成立には、胚と子宮内膜の両方が重要な働きをします。また、内分泌障害、遺伝性および後天性の血栓形成傾向、免疫学的異常、慢性炎症... 続きをみる
-
次に、卵の老化を軽減し、生殖能力の向上につながる可能性のある物質について Reproductive Biology and Endocrinology (2022) 20:156の続きです。 ①コエンザイムQ-10(CoQ10) CoQ10レベルは年齢とともに低下し、CoQ10の補給は加齢に伴う卵... 続きをみる
-
体外受精において、せっかく採卵したのに全ての卵が受精しなかったという経験をしばしばしますが、それを避けるために精子は問題ないが細胞質内精子注入法 (ICSI) を実施するクリニックも多いかと思います。van der Westerlakenらによると、精子をふりかけるだけの体外受精 (cIVF) ... 続きをみる
-
新型コロナウイルスに対するワクチン接種が体外受精に影響するか?
疾病管理予防センター (CDC) の COVID-19 サーベイランス システムによると、COVID-19 感染症は妊婦の集中治療室 (ICU) への入院、人工呼吸器の必要性、および COVID-19 感染後の死亡のリスクが高いと報告しています。したがって、妊娠中または妊娠前の女性は、SARS-C... 続きをみる
-
卵巣刺激にタモキシフェンやレトロゾールを併用することで採卵数に影響するか
本日は乳がんと診断された方の卵巣刺激方法について調べた報告をご紹介いたします。 Human Reproduction, Volume 37, Issue 8, August 2022, Pages 1786–1794, がんを治療することで命を救うことができますが、卵巣予備能には悪影響を及ぼすため... 続きをみる
-
本日は採卵時のトリガー日を最適化するために機械学習アルゴリズムを使用すると、E2レベルを安全な範囲内に保ちながら、臨床結果が改善される可能性があるという報告をご紹介いたします。 Fertility and Sterility® Vol. 118, No. 1, July 2022 0015-028... 続きをみる
-
今回新型コロナウイルスワクチンが、体外受精の成績に影響するか検討した報告をご紹介致します。 Fertility and Sterility® Vol. 117, No. 6, June 2022 0015-0282 2019年12月に中国の湖北省で最初の症例が発見されて以来、コロナウイルス病201... 続きをみる