inoueのブログ(不妊・妊活の新しい情報を紹介)

不妊治療を受けられている方へ

葉酸で妊娠率が上昇する?

みなさん
こんにちは


本日は葉酸についての報告をご紹介いたします。


妊娠前に葉酸を摂取することで、新生児の神経管閉鎖障害の発症のリスクを減少させることはすでに知られています。しかし、葉酸摂取で妊娠しやすくなるかについてはあまり報告がありません。


今回


Folic acid supplementation and fecundability: a Danish prospective cohort study.


をご紹介いたします。


対象:18−40歳の3895例
試験:前向きコホート試験
観察:12ヶ月もしくは妊娠するまでの期間に妊娠したか
結果:3895例中2560例が葉酸服用していました。妊娠したのは2667例。
葉酸を服用していない群と比較すると、葉酸のみ服用群(1.15倍)、葉酸+マルチビタミン服用群(1.2倍)は有意に妊娠率が上昇していました。
これは月経不順のあるかたにより葉酸の影響がみられました。
しかし、葉酸を1年以上摂取していた群は妊娠率は変わりませんでした。


まとめると
この報告では妊娠前の葉酸摂取は妊娠率の上昇させました。しかし、1年以上服用されている方は妊娠率は変わりませんでした。


この報告から、葉酸サプリは妊娠率を上昇させるかもしれないということでした。


しかし、葉酸を服用している方は、服用していない方と比べそれだけ意識が高く、積極的に妊娠をtryしているのかもしれません。


どちらにせよ、妊娠前、妊娠中も葉酸は摂取した方が良いというのは、厚生労働省も見解を出しているので積極的に採取した方がよいでしょう。


AMHと早発閉経は関連する?

閉経年齢は年齢、BMI、喫煙期間、妊娠歴などが影響すると言われています。しかし、AMHについては様々な報告があります。


今回信頼性のある前向き研究で、AMH値と45歳までの閉経と関係しているか調査した2018年6月のHuman reproductionで発表された報告をご紹介いたします。


”Anti-Müllerian hormone levels and incidence of early natural menopause in a prospective study”


西洋人の早期自然閉経の罹患率は高く、45歳までに閉経する女性は10%ほど存在するようです。基本的には閉経してしまうと妊娠はできなくなり、早発閉経に伴うホルモンの変化は、心血管疾患、骨粗鬆症、認知低下および他の慢性疾患のリスクを増加させる可能性があります。 出生率の低下が始まる前に早期閉経を予測することは、女性が出産のタイミングについて、より情報に基づいた決定を下し、治療の選択肢を検討することを可能できます。


この報告はAMHレベルが早期閉経のリスクと関連するかどうかについて、前向きに評価しています。


結果は年齢、性別、不妊症およびその他の要因を調整した後の分析でも、45歳未満の閉経とAMHレベル低値との間に強い相関関係が認められました。 


このため生殖機能低下のリスクファクターの有無にかかわらず、健康な女性において早期閉経リスクを知るマーカーとして、AMHが有用と報告していました。




未破裂黄体を予測する

こんにちは


本日は2018年の6月
Human Reproductionから報告された


Follicle growth and endocrine dynamics in women with spontaneous luteinized unruptured follicles versus ovulation


をご紹介いたします。


今回未破裂黄体化卵胞(luteinized unruptured follicle:LUF)に関する報告です。


LUFとは排卵できないまま黄体化した卵胞の状態です。(排卵できずに黄体期になるようなものです。)LUFの発生率は12.5%くらいで珍しくありません。LUFが起きると高温期になかなかならなかったり、月経周期がずれたりすることがあります。


今回自然周期において、このLUF群と排卵群を比較検討しております。


28.2±1.0歳(平均±SEM;範囲:19〜41歳)の合計56人の女性を対象に、卵胞径、ホルモン測定を行いました。


結果です。
排卵群と比較して、LUF群は卵胞期早期より発育し、発育速度も早く最大径も大きかった。LUF群は卵胞発育の初期段階におけるLH濃度の低下も特徴的であった。さらにLUF群は卵胞が最大となった時のLHは低く、プロゲステロンは高かった。


まとめ
卵胞発育の速さや上記のホルモン動態を考慮することで、早期にLUFの予測を立てることができる可能性があり、最適な診療を行うことができるのではないかと報告しています。


LUFは卵胞発育速度が早く、ホルモン状態はLHが低く、プロゲステロンが低いのが特徴的とのことでした。